高校生の頃、家族で出席した従兄弟の披露宴会場で、一際目を引く集団を見かけました。新婦の友人の方々です。ドレスアップした年頃の女性が集まっている光景は、とても華やかで、まるで会場内に別の花が咲いているようでした。
「〇〇(私の事)もいつか友達の結婚式に出席したら、あんな風になるんだね」母が私にそう言いました。それを聞いた私は、何だかワクワクしたのを覚えています。
初めて友人の結婚式に招待されたのは24歳の時です。出席することになって一番に考えた事は、やはり「何着ていこう?」でした。
この記事では私が経験したエピソードを交えながら、新郎新婦の友人として相応しい服装について語っていこうと思います。
『グレー』な白?
20代前半の自分は、かなりの常識知らずでしたが、流石に『結婚式に白い服で出席するのはタブー』という事は知っていました。何故なら『白は花嫁さんの色だから』。
私でさえ知っているのだから、誰でも知っているマナーだろう…と思っていたのですが、過去に一人いたんですよ。白いワンピースを着て出席した友人が…。一瞬、自分の目を疑いましたね。
「これは『アイボリー』だから」…と答える友人A.子。
いやいや、確かにこのカラーの名称は『アイボリー』かもしれませんが、私達の視覚での判定は全員『白』でしたよ。
確かにアイボリーはマナー上セーフだそうです。そして『オフホワイト』もOK。でもA子のアイボリーのワンピースを見て驚いたゲストは、きっと他にもいた筈です。
「デザインが気に入って、どうしても着たいけど、紛らわしいかな…」と悩んでいる方は、決定する前に信頼できる友人に相談することをお勧めします。
白の他には『喪の色』とされている黒もNGです。ただし、光沢や刺繍などで華やかさがプラスされているものなら大丈夫ですよ。
浮かれすぎ注意報
次は私自身の失敗エピソードです。
冒頭の文章でお話した通り、私の『友人としての披露宴デビュー』は24歳の時でした。主役は友人、一緒にお祝いする仲間も友人…。「大人になったなー」と実感しましたね。
その時の衣装はレンタルで、黒と紫のワンピースでした。膝丈のスカートに少しボリュームがあり、形的には『ゴスロリ』が一番近いかもしれません。
『The 新婦の友人』に仕上がった自分に満足しながら、結婚式場に向かったのですが、私…かなり浮いていましたね。ほかの友人達はスーツが多かったです。(勿論コサージュやアクセサリーなどを上手く使い、華やかではありました。)
ワンピースの子もいましたが、どちらかと言えば清楚系で落ち着いた感じでした。「気合入っているね」と言われた私。…多分誉め言葉じゃないですよね。
「〇〇(私)ちゃんに負けちゃいそう!」と本日の主役には『花嫁ジョーク』(いや、『花嫁皮肉』か?)を言われるし。本当、ほろ苦いデビューでした。
でも、高校生の時に見た新婦の友人さん達は、こんな感じの衣装を着ていた記憶があったし、そもそも、あの衣装は「結婚式で着るんです」とお店の人に伝えたのだから、間違いなく、過去にアレを着て披露宴に出席した人はいる筈…。
時代が変わったのか、私の記憶が都合よく上書きされたのかは、今となっては謎です。
何だかんだ言っても…「主役を立てて、控えめに装うのがゲストのエチケット」が正解なので、皆さん気を付けてくださいね。
その他に気を付ける事
『控えめに…』とは言っても、お祝いの席である以上、地味過ぎるコーデはちょっと寂しいですね。その時は新しい衣装を購入しなくても、手持ちのコサージュやアクセサリーを加えれば問題ありません。
私の場合は、あの後、偶然ワゴンセールで『エンジ色のベロアワンピース』を見つけて購入。夏以外の披露宴で数年間活躍しました。コサージュは勿論、シンプルなデザインだったので、ボレロで雰囲気を変える事が出来たのが高ポイントでしたね。
女性の服装の話ばかりしましたが、男性の場合も『色のタブー』は基本一緒で、白スーツ、黒(スーツ)×黒(ネクタイ)、そして派手過ぎるスーツはNGです。
また、色はクリアしたものの、「仕事帰りですか?」と思われてしまう着こなしならないように注意が必要です。ネクタイやポケットチーフで変化をつけるといいですね。
服装は基本的なマナーが守れていればOK!
『主役の友人』としての服装は、派手過ぎず、地味過ぎずの絶妙なバランスが理想ですが、基本的なマナーさえ押さえれば大丈夫です。せっかくの結婚式なのだからコーディネートを楽しんで当日を待ちましょう。
新郎新婦と素敵な時間を過ごせますように。