結婚式を厳かな雰囲気にしたり盛り上げたり…と重要な役割を果たしているのが「BGM」でもBGM選びって意外と時間のかかって大変な作業ですよね。
「そもそも何曲必要なの?」「どのシーンでどんな曲を使えばいいの?」「私のイメージする結婚式の雰囲気に合うのはどんな曲?」・・・などと考え始めると、曲選びもなかなか進みません。
そこで、結婚式のBGMを担当する元音響オペレーターがBGMの選び方をシーン別にご紹介したいと思います。
目次
結婚式のBGMを選ぶ際のポイント
まずはBGMを選ぶ際のポイントをおさえておきましょう。
著作権問題を解決しよう
結婚式でアーティストのBGMを使用する場合、使用方法によっては著作権の手続きが必要になります。また、使用するCD原盤の準備が必要なケースや、その曲自体が使用できないケースなどもありますので事前に式場に確認しておきましょう。
最近では著作権の手続きを一括で行ってくれる「ISUM」があります。式場が「ISUM」に登録していると、「ISUM」のデータベースにある曲を使用することができるので、こちらも合わせて式場に確認してみてください。
BGMをピックアップしよう
まずは何も考えずに「好きな曲」「いつも聞いている曲」「昔よく好きで聞いていた曲」など思いつく限りピックアップしてみましょう。曲ではなくアーティストでも構いません。
なぜかと言うと、いきなりシーン別に曲を決めようとすると難しくてなかなか決められないことが多いのです。
当時、私がお客様からよく言われていたのが「どのBGMも結婚式に合わない気がして選べない。分からない。」ということでした。
結論を言ってしまえば「 選び方に決まりはない!」自由です!だって二人の結婚式なんですから!ただし各シーンのイメージに合った選曲が必要になりますので、まずはシーンを決めないで20~30曲程度ピックアップしてみるのがおすすめです。
結婚式の雰囲気をイメージしてみる
BGMをピックアップしたら、ざっくりでいいので結婚式のテーマや雰囲気をイメージしてみましょう。
例えば「全体的に明るい楽しい結婚式にしたい!披露宴前半は、パーティーのスタートやケーキ入刀などの演出があるので明るく、後半は手紙・記念品贈呈があるので落ち着いた雰囲気で!」というような感じです。
明るい雰囲気のシーンはテンポのあるBGM、落ち着いた雰囲気のシーンはバラード系など、イメージができれば、ピックアップした曲の中から、そのイメージに近い曲を当てはめていけばいいのです。
結婚式でBGMが必要なシーン一覧
結婚式のBGMは大きく分けると2つになります。
①入場やケーキ入刀、キャンドルサービスなどメインとなる演出シーンでのBGM
②食事・歓談中などのBGM
今回は①の 入場やケーキ入刀、キャンドルサービスなどメインとなる演出シーンでのBGM についてご紹介していきます。まずは主な演出シーンとおおよそ必要な曲数について。
もちろん会場や演出の長さなどによって異なりますので、詳細は会場の担当の方と打ち合わせしてくださいね。
- 新郎新婦入場(1曲)
- 乾杯(1曲)
- ケーキ入刀(1曲)
- お色直しの中座(1曲~2曲)
- 新郎新婦一緒に中座の場合は1曲、別々の場合はそれぞれ1曲ずつ
- お色直しの再入場~テーブルラウンド(1曲~5曲)
- 新婦手紙(1曲)
- 花束贈呈(1曲)
- 退場(1曲)
- お見送り(3曲)
シーン別BGM選び方とポイント
それではシーン別のBGMの選び方と注意点をお伝えしたいと思います。
新郎新婦入場
披露宴がスタートする入場のシーンでのBGMです。入場は明るめの曲でもしっとり系でもどちらでもOKです!会場や衣装、パーティのコンセプトなどに合わせて選びましょう!
例えばゲストハウスなどでカーテンが空いていて外光が明るく差し込むような中でも入場であれば、明るくて華やかな曲がよく似合うと思います!また、乾杯までは厳粛な雰囲気にして披露宴の中でもメリハリをつけたい方はしっとり系のバラ-ドにするといいですね。
入場の曲選びのポイントは「ドアーオープンのタイミング」です。イントロが終わって歌い出すときに扉を開けて入場…など「ここで」というポイントを決めることで入場のシーンがとっても素敵なものになります!
乾杯
乾杯後から食事がスタートします。ここは明るい曲で曲頭から賑やかに始まる曲がいいでしょう。曲の頭からサビで始まる曲もおすすめです。
ケーキ入刀
ケーキ入刀も明るい曲、しっとり曲どちらでもピッタリです。
ただし入刀後にファーストバイトやサンクスバイトなど賑やかな演出も行う場合は明るい曲を選んだほうがいいですね。
お色直しの中座
中座ではお母さんや兄弟姉妹、友人などと一緒に中座する場合が多いですよね。お色直しの中座では一緒にあるく方の好きな曲や思い出の曲を流すのがおすすめです。
サプライズで曲を流すと喜んでもらえると思いますよ!
再入場~テーブルラウンド~
再入場の際にどんな演出を行うか、によって選ぶ曲も変わってきますね。
例えばキャンドルサービスや光の演出を行う場合は、会場が暗転しスポットライトがあたっていますので、しっとりしたバラード系の曲や洋楽などが雰囲気にぴったりです。
テーブルラウンドしながらゲストと写真を撮る…といった演出の場合は明るく楽しげな曲が合っていると思います。
メインキャンドルの点火やメインの演出がある際は、サビの部分から曲を流してもらうと盛り上がりますので、会場の担当の方と相談してみるといいですよ。
新婦手紙
新婦がご両親に手紙を読むシーンは披露宴のクライマックスと言ってもいいくらいメインのシーンではありますが、新婦が手紙を読んでいるときのバックミュージックですので、しっとりしたバラード系の曲にしましょう。「感謝」「ありがとう」というメッセージのある曲やご両親に向けた曲などを選ぶといいですね。
また、歌詞があると手紙を読む新婦の声が聞き取りにくくなることもあるので、歌詞のないピアノやオルゴールの曲もおすすめです。
花束贈呈
両親への花束贈呈も感動的なシーンですのでしっとりとしたバラード曲の方が雰囲気に合います。
手紙を読み終わったらそのまま花束贈呈の演出にうつりますので、手紙を読む時は歌詞のないピアノ曲などを流し、花束贈呈では同じ曲の歌詞ありを流す、という演出もおすすめです。
新郎新婦退場
披露宴の締めの演出です。新郎新婦が会場から退場する際の曲です。手紙を読み、花束を贈呈し、新郎や新郎のお父様からの挨拶をして退場、という流れになるので、少々湿っぽい雰囲気の中退場することが多いでしょう。
ですが、この新郎新婦の退場は「これで終わりですよ」ということではなくて、新郎新婦がこれから明るい未来に向かって1歩を踏み出していく、という意味合いもありますので、なるべく明るくて元気な曲を選ぶのがいいと思います。
曲の頭からサビで始まる曲などがおすすめです。
お見送り
新郎新婦が退場した後は、ゲストの方々をお見送る最後の演出となります。「ありがとう」「感謝」が伝わるようなBGMを選ぶといいと思います。
補足
友人のスピーチでBGMを流したい、という希望をおっしゃる方もいましたが、私個人的にはおすすめしません。
面白い演出の場合ならBGMがあっていいと思うのですが、新婦友人のスピーチの場合は私の経験上8割以上の方が感極まって涙しながらお話をされるため、声が小さくなってしまいがちなんです。またゲストは食事をしながら聞いているのでBGMが流れていると、余計にスピーチが聞き取りにくくなってしまうケースが多いです。
どうしても流す場合は、歌詞なしのオルゴール曲などにしておくほうがいいと思います。
まとめ
いかがでしたか?
今回は私の経験を踏まえた結婚式シーン別BGMの選び方をご紹介させていただきました。
少しでも参考になれば幸いです。