神殿で夫婦の契りを交わす神前式は、日本ならではの挙式スタイル。
白無垢や色打掛など、一生に1度しか着ることができない豪華な衣装をまとい、厳かな空気の中を歩けば、身も心も清められるものです。最近は「日本伝統の儀式を体験したい」と、神前式を選ぶカップルが増えているんですよ！
ここでは、神前式に興味がある花嫁のために、神殿で式を挙げた自身の経験を交えながら、神前式のいろはをご紹介。前編では、神前式の魅力や流れについて説明していきます。
目次
神前式とは？
神社や式場の神殿などで、神様に生涯変わらぬ愛を誓う婚礼の儀式のこと。普段目にする機会のない道具を使ったり、巫女の舞を見ることができたりと、非日常的な雰囲気の中で執り行われます。
神前式には、「新郎新婦はもちろん、親族間の絆も深めていきましょう」という意味合いが込められているのも特徴です。
神前式の魅力
静まり返った厳かな空間で儀式を執り行うことで、心身ともに清められ「2人で新たな人生をスタートさせるんだ」と実感できるのが最大の魅力。
二礼二拍手一礼や幣（ぬさ）での祓い清めなど、お参りやお祓いで慣れ親しんだ作法を交えるので、難しい儀式を身近に感じることができるのもポイントです。
親族やゲストには「神前式ではどんなことが起こるのかわからない」という人が多く、真剣に儀式に参加してもらえるのもメリットの1つです。
私は、結婚式場内にある神殿で神前式を執り行いました。挙式中はカメラマン以外の写真撮影が禁止されていたので、周りを気にすることなく儀式に専念できてよかったです！
神社でも、携帯電話の電源はオフにするようにお願いするところもあるので、「スマホのシャッター音や着信音に挙式の邪魔をされたくない！」という2人も安心ですよ。
神前式の流れ
神前式にかかる時間は、入場・退場を含めて約30分。神社や式場によっては、儀式の一部を短縮したり、時間をかけてていねいに行ったりする場合がありますが、長くても1時間以内には終了します。
入場
家族、親戚の順で席につき、最後に新郎新婦が入場。巫女、新郎、介添えの巫女、新婦が縦に並び、ゆっくりと歩んでいきます。その後、神前に向かって右に新郎、左に新婦が着席して、儀式がスタート。
修祓の儀（しゅばつのぎ）
斎主が幣（ぬさ）を使い、新郎新婦や親族の祓い清めを行う儀式。
祝詞奏上（のりとそうじょう）
斎主が神様へ、新郎新婦の結婚をご報告するための祝詞を奏上する儀式。祝詞とは、神主が神様に対して唱える古い文章のことです。
巫女の舞
新郎新婦と一緒に入場してきた巫女が、神様に舞を奉納します。
三献の儀（さんこんのぎ）
大中小3つの盃を、新郎新婦が順に交わして夫婦の契りを結ぶ儀式。「巫女に注いでもらったお神酒を同じ盃を使って飲むことで、強い絆で結ばれる」という意味合いがあります。
盃には、1・2回目は口をつけるだけ、3度目でお神酒を飲み干すようにします。お酒が飲めない人は、盃を傾ける仕草を行うだけでOK。
指輪の儀
指輪交換です。新郎から新婦、新婦から新郎の順で、互いに指輪をはめ合います。新郎から新婦へ、指輪を贈呈するというパターンも。
誓詞奏上（せいしそうじょう）
新郎新婦が、神様へ誓いの言葉をお伝えする儀式。主に新郎が読み上げ、新婦は自分の名前だけ発します。
玉串奉奠（たまぐしほうてん）
榊を神様に奉納する儀式。作法にのっとってお供えしたあと、二礼二拍手一礼を行います。新郎新婦に続いて、両家の親族代表者も前に出て、同じ作法で玉串を納めます。
親族盃の儀（しんぞくはいのぎ）
互いの親族を1つに結びつけるため、新郎新婦と両家でお神酒を交わす儀式。三献の儀と同様に、巫女が盃に注いだお神酒を3回に分けて飲み干します。
斎主の言葉
儀式を執り行った斎主が、2人の門出を祝うあいさつを述べます。
退場
巫女の先導で、新郎新婦が横に並んで退場します。
神社や式場によって順序が異なりますが、このような流れで進行します。
耳馴染みがない言葉が並び不安を感じるかもしれませんが、事前にリハーサルをさせてもらえるので安心してのぞめますよ！私の場合は、挙式の3日前に手順書をもらえたので当日はミスなく儀式を終えることができました。
衣装や髪形に関する紹介は後半へ！
神前式の儀式は、2人の結婚を神様にお伝えするために必要なものばかり。儀式と聞くと難しそうに感じますが、それぞれの意味や内容を事前に知っておくとハードルが下がりますよ。
後編では、気になる新婦の衣装や髪形について紹介します。神前式のさらなる魅力をお伝えしていますので、あわせてご覧くださいね！
伝統の儀式で一生の愛を誓える神前式！儀式の流れや衣装などを徹底解説！【後編】へ
